第二外国語から中国留学

大学ではじめた中国語、そして留学へ

Just You and Me 2

前回の続き

 

部屋に入ると覚悟を決めトイレを見せます。

本当に気まずい。立派なブツが水中に横たわっているのがはっきりと見えます。

彼は、愁い湛えた笑顔でこちらを見つめると、修理道具があると言い一旦トイレを後に。

 

彼の微笑みは世界で一番優しいものでした。

 

トイレに戻ってきた彼が手にしていたのは、誰でも一度は目にしたことのある、あのスッポン。強張っていた自分の表情筋が緩むのを感じます。

 

彼のスッポン捌きは見事でした。

 

 

ゴブゥッオォ…ゴブゥッオォ…ゴブゥッオォ…

 

 

一定のリズムで、丁寧に、深く、ゆっくりと。

 

 

ゴブゥッオォ…ゴブゥッオォ…ゴブゥッオォ…

 

暫くすると、

 

ズゾゾォ…ゴブッ…ゴブッ…

 

水位が減り、ブツが奥へ吸い込まれていきます!

しかし、ブツは依然として顔を半分出したままでした。

 

その時、彼がスッポンを手渡してきました。

己の力を試せという強い意志を感じ、スッポンを受け取ります。

そして、恐る恐る動かします。

 

 

ビチャ…ビチャ…ビチャ…ビチャ…

 

 

なんて情けない音なのだろうか。

これではブツを処理できないことを悟ります。

 

(全然ダメじゃないか!自分はこんなにも非力なのかよ!)

 

 

動きを止めると、重たい沈黙が二人を襲いました。

(呆れられたか?こんな簡単なことも出来ないのかと思われたか?)

 

 

何とも言えない具合の悪さを感じ振り返ると、彼は大きな体を揺らしながら笑っていました。

 

 

その瞬間、全ての緊張の糸が解け、気づけば自分も大笑い。

 

 

 

彼「全然ダメじゃないか~」

自「ムズカシイ…」

 

ビチャ…ビチャ…

 

彼「何でそんなに出来ないの~~??」

自「ワカラナイ笑」

 

彼「こうやってやるんだよ。」

 

 

彼が、手を重ねて指導してくれます。

初めての共同作業。この空間には、たった二人。

 

 

ゴブゥッオォ…ゴブゥッオォ…ゴブゥッオォ…

 

 

一定のリズムで、丁寧に、深く、ゆっくりと。

 

二人の間に奇妙な絆が生まれはじめているのを感じます。

 

 

遂に、ブツも姿を消し、すっかり水が流れるようになりました。

ありがとう。助けてくれて本当にありがとう。

 

 

う〇こを見られた羞恥心も忘れ、嵐が去った後の安心感に襲われます。

 

 

その後、彼が日本のアニメの話をしてくれ何かと会話が弾み、WeChatで連絡先を交換しました。

 

こうして中国に来て、初めてのお友達ができたのです。

 

二人は、確かにその瞬間友達でした。

 

 

おしまい